7/20(水)午前--EM菌の散布

7/20(水)朝7;30に大河原のチーム王冠の拠点に到着し、車に積んだ支援物資を降ろしました。

この画像は、前日に自宅で積み込んだ支援物資の一部。
タオルケット、お水、ハエ・蚊取り、カップ麺など。これらはみな、関東に在住の方々が託して下さったものです。
隙間に自分で購入したティッシュやトイレットペーパーなどをさらに積み込みました。


チーム王冠のボランティアの中ではかなりの仕事を任され、またこなしているアキちゃんからの指令で、夫は石巻市内の二つの小学校に、給食に追加してもらうおかずを届けることに。


さて、私は「石巻渡波へ行って、EM菌散布に合流するように」とのアキちゃんからの指令を受けて、一人で自分の車で渡波へ向かいました。
高速でも片側一車線が多い三陸道は渋滞気味、どうしても2時間近くかかってしまいます。集合時間の10時には10分遅れて到着。

すでに到着していた山形ボランティア隊の方たち、そして山形で実際にEM菌を使ってさくらんぼ栽培をされている農家の方たちと、さっそくEM菌の散布に行きました。

……しかし、EM菌って、なに?? 

だいたいの説明はこんな感じでした。
【この被災地で使う目的は、殺菌・消臭。原液を水道水で50倍に薄めて、噴霧器で散布する。散布する場所は、ハエの大量発生の元となっている、いまだ片づけられていない住宅とその周辺。雨などで濡れて、温まって、を繰り返した畳は特にハエの温床になりやすいので念入りに。】


■散布の様子■

↓ こうして散布しているのは、、、

↓ このような状態のお宅。

住人の了解なく勝手に片づけることができないので、住人が行方不明の場合、手をつけられないと聞いたことがあります。このお宅もそうなのかもしれません。

↓ 家の前の側溝も津波に運ばれた砂が大量に残っています。ここの側溝に下水を流す人が住んでいないので、おそらく泥かきもしないままになっているのかもしれません。



↓ とある倉庫。

中はほんの少しの木切れなどが積み重ねてあるだけで、ほとんど片づけられていましたが、何とも言えない臭い。私は悪臭には強いと自信がありますが、中に入ってほんの10秒くらいでマスクをつけました。ツンとした臭いはほんの少しで、魚介や木材の腐敗臭と思しき臭い、それと何とも表現しがたい埃っぽい臭いなどなどが入り混じって、申し訳ないのですが、大きく息を吸い込んだら吐いてしまいそうでした。

山形の農家の方が「こうして囲まれた場所はちょうどいいから実験しよう」とおっしゃって、EM菌散布前にみんなで倉庫内の臭いをかぎ、そして散布終了後にまた臭いをかいでみました。
すると、やはり断然悪臭は少なくなっていました。消毒薬や消臭剤のようば別な香りがついたのではなく、臭いの程度が弱まった、という感じでした。



作業しながら、山形のさくらんぼ農家の方々からEM菌について、教えていただきました。
(その場ではメモができなかったので、不正確な部分もあると思います。すみません。)

・EM菌の原液を水で薄めて使用する。原液は農家自身が2次培養することができるので経済的。
・散布直後から効果があり、その効果は持続する。
・科学的な殺菌剤と違って、人体に害がない。だからマスクなどをしなくて良い。(上の写真でマスクをしているのは、強風で砂ぼこりがひどかったから)
・鉄サビなどを取る効果もある。EM菌を含んだ土に、錆びた包丁やハサミを刺しておけばサビが取れる。
さくらんぼ栽培で使用すると、プチっとした張りのある皮になるし日持ちもする。農薬を使ったさくらんぼはブヨブヨになりやすいが、EM菌散布なら皮が生き生きしているし味もいい。
などなど…。

そんなお話を聞きながら散布のお手伝いをして、タンクの500リットルが空になったところでちょうど12時。お昼休憩を取ることになりました。

午後もEM菌の散布と、さらには住民へのEM菌のレクチャーがあったのですが、私はチーム王冠の指示で夫と合流して扇風機の配布に出動しました。
EM菌のレクチャー会場は、チーム王冠の渡波倉庫の一角。こんな様子で和気あいあいとやってらっしゃいました。


扇風機配布のことなどはまた別にアップします。