8/3(水)の新聞記事

8月3日(水) 産経新聞 26面より

自宅避難世帯の月収がほぼ半減

 宮城県石巻市渡波地区の自宅避難世帯の平均月収が東日本大震災以後、44.8%減少していたことが2日、情報サイト「政治山」のアンケートで分かった。調査に応じた530世帯(1844人)のうち360世帯が、震災前後の収入に関する質問に回答した。
 それによると、震災前に36万9261円あった世帯当たりの平均月収は震災後、44.8%減の20万3919円に落ち込んだ。また約7割の世帯が「収入が減った」と回答。1か月当たりの世帯収支は、半数を超える53%が「赤字」と答えた。

8月3日(水) 河北新報 WEB版より

石巻渡波自宅避難530世帯の3割超が失職

 東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市渡波地区の自宅避難世帯で、職を失った人は3割に上り、1カ月の収支が赤字の世帯は過半数を占めることが2日、ボランティア団体などがまとめたアンケート結果で分かった。
 アンケートは、インターネット上で政治問題などを議論しているサイト「政治山」の運営者らが6月下旬に実施。石巻市で支援活動するボランティア「チーム王冠」が協力し、渡波地区で自宅避難している530世帯(1844人)が答えた。
 震災前に865人いた就業者数は572人に減少し、震災で34%が失職していた。世帯当たりの平均月収は震災前の約37万円から約20万円に減り、収入がゼロの世帯も14.4%あった。
 住宅ローンや自動車ローンの残高が預貯金などの流動資産を上回り、負債を抱える世帯は72.4%に上り、1世帯当たりの平均負債額は約1000万円。
 世帯収支について回答があった336世帯のうち、1カ月の収支が赤字の世帯は178世帯で53.0%。支出の内訳では食費が22.1%で最も高く、ローン返済が18.5%、光熱費11.7%で、この3項目が支出の半数を占めた。
 赤字世帯のうち、預貯金などの流動資産がない、または負債が大きすぎて家計が破綻している世帯は計95世帯(53.3%)。現在は預貯金のある世帯でも、129世帯(72.4%)は半年後に家計が破綻する恐れがあるという。
 調査した世帯の約9割は「全壊」か「半壊」の認定を受けた家屋で生活を続けている。
 今回の調査結果を、住宅が被災した宮城県全体の約24万世帯に当てはめると、赤字世帯は9万〜12万世帯、負債は約1兆円に上ると推測されるという。