記者会見でのメッセージ

8/2(火)の記者会見(8/3のブログ参照)で、お三方の言葉から私の印象に残ったものをご紹介します。
ただし、これはテープ起こしに寄るものではなく私のメモからのものであり、あくまでも主旨としてとらえていただきたく、よろしくお願いします。


株式会社パイプドビッツ社 佐谷宣昭社長

被災者530世帯1,844人に直接アンケートを実施し、回答を得られたのは、被災者から信頼を得ているチーム王冠だからこそ。パッと見には分からない、被災者も簡単には話せない実情があることを理解いただきたい。
食料に困っている人たちにカップ麺を渡しても、食べずに取って置く。それは先行きが不安だから、保存が効く物はなるべく取って置きたいから。
現実問題として、今現在も困窮している人がいるということを知っていただきたい。


日本一丸 大西恒樹代表

被災者の雇用喪失が問題。支援金等が分配されても、やり繰りする時間ができただけで、根本解決にならない。行政もできる限りのことを頑張っている。今回は規模が大き過ぎて手が回らない部分がある。とにかくできる人ができることを少しでもやることが大事。

記者会見で配布された資料の中から、大西氏がチーム王冠を紹介した文章

チーム王冠と他の団体との違い

 チーム王冠の凄いところは、その独特の支援スタイルにあります。彼らの特徴は、行政はおろか、他のどんなNPOやボランティアにも見つけられないような自宅避難者を一軒一軒を足を使ってみつけ、そこを拠点に周囲の情報を収集し、近所でリーダーを指名してグループを作ってもらい、そこに食糧や物資を支援するスタイルです。そのベースとなるのは徹底した現場主義と、労を厭わないハードワーク、卓越したコミュニケーション能力で、着実に被災者の方々との信頼関係を築き、生の声とニーズを拾ってそれに応えています。彼らはこのスタイルによって、たった4人のコアメンバーで5,000人の名簿を持って活動しており、その活動は石巻市以外にも東松島市、山元町、亘理町とさらに広がりつつあります。今では石巻市ピースボートのような大きな団体にもその情報収集能力を高く評価され、頼りにされている状態です。その一例として、現在は石巻市が配れずに倉庫に山積みしていた扇風機の配布を依頼されて配っています。今回の震災では、避難所、仮設住宅以外にも実に多くの方が避難されていますが、その実態把握や支援が行き届いていないことが、チーム王冠のような活動や、今回の調査が必要とされる所以です。

                            日本一丸代表 大西恒樹


仙南支援部隊 チーム王冠 伊藤健哉代表

避難所の被災者の人数は行政でも把握しているが、自宅避難者については、どこに何人いて、どういう生活をしているかはまったく把握されていない。チーム王冠では、一軒一軒訪ねるところから始めた。
とにかく、支援の手が差し伸べられずに困っている自宅避難者を見つけたい。被災者に必要とされる限り支援を続ける。が、人手が足りない。ボランティアも物資も激減している。車で10分走り続ける場所が全部、おそらく100社以上の工場や倉庫が壊滅、営業再開はできていない。雇用、収入の当てが無い以上、被災者の『自立』は無理。